日々のレポート

ピアノ

どんな音を鳴らすか

同じ「ド」の音を、
猫が鳴らす、赤ちゃんが鳴らす、僕が鳴らす、あなたが鳴らす、コンピューターが鳴らす。
みんな違って、同じ「ド」の音ではない。

さらに、
グランドピアノで鳴らす、アップライトで鳴らす、ヤマハで鳴らす、スタインウェイで鳴らす、電子ピアノで鳴らす、うちのピアノで鳴らす、あなたのピアノで鳴らす。
これもみんな違う。

ピアノで鳴らす、馬頭琴で鳴らす、フルートで鳴らす、口琴で鳴らす、太鼓で鳴らす。
これもみんな違う。

同じ人でも、昨日弾く音と、今日弾く音は違う。

 

たった1音でもこれだけ違うのだから、
フレーズや、曲になったらその違いは相当なもの。

 

名曲と言われる同じクラシックの曲でも、演奏する人によって、まったく異なる。

「ジャズフレーズ集」に掲載されているフレーズを弾くのと、
自分の中から自然に出てきたフレーズを弾くのも、違う。

この違いが、本当に本当に、魅力なのだと思う。

だって、
猫やコンピューター、電子ピアノは別として、
人間が生楽器を生演奏するなら、
そこに、その人の人格や人生、生き様が表れてくるから。
音を通して、その人に触れ、自分に触れてもらうことになるから。

 

キャリアのある人が完璧なテクニックで流暢に弾きこなす1曲より、
まだピアノを始めたばかりのおじいさんが、たどたどしく、でも一生懸命に弾いたほんのワンフレーズに、
涙してしまうこともある。

きっと僕は、この先も、ずっと生演奏の持つそうした魅力に惹きつけられ続けると思うし、
僕の中から、そして誰かとの関係や、この地球、宇宙や、あらゆる状況の中から、
自然に生まれ出てきてくれるであろう、音を、追い求めるのだと思う。

 

学び、練習し、創造し、破壊し、捨て、拾い、削り出し、
暗闇をさまよったり、一筋の光を感じたりしながら、
限界や、無限の広がりを感じながら、
泣いて笑って喜んで、
一生かけて、到達できるかも分からない高みを、
追い求めるのだと思う。

世間で評価されるかどうかは関係なく、
こうした人生を送れること自体が、とても幸せなことだと思う。

 

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