森で気づきを得たからといって、
すぐに会社を辞められたわけではありません。
17歳から10年間、ピアノに触れていなかった僕は、
仕事にも追われ、音楽から最も遠ざかっていた時期でした。
けれど、あの日から音の聴こえ方が変わりました。
なにを表現したいのかが、少しずつ明確になり、
心の重心が、ゆっくりと音楽のほうへ傾いていきました。
いろんな人のライブに足を運び、
「僕もこんなふうに生きたい」と
涙がこぼれたことも多々ありました。
そして30歳のとき、
音楽家として生きていくことを選びました。
「もう人生の半分くらいまで来ているのかもしれない」
そんな感覚が、はっきりとありました。
残りの人生は、音楽だけで生きよう、もう逃げない。
自然にそんな気持ちが沸き上がってきました。
あの森がなければ、
今の僕はありません。
だから今週、沖縄で演奏できることは、
僕にとって特別な意味を持っています。
(その4へ続く)
沖縄ライブ情報
【南城市】3/7(土)
「重松壮一郎ピアノ・コンサート」
@カル・カフェ
https://www.livingthings.org/schedule/260307_calcafe/
【那覇】3/8(日)
「本とカフェの空間に 音のある時間」
@ビブロス堂
https://www.livingthings.org/schedule/260308_biblos/
