日々のレポート

菓子美呆オープン記念ライブ(長崎)のレポート

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春の西日本ツアー「春旅2010」もついに千秋楽。
昨日に引き続き、長崎県波佐見町の「遊学舎」にてライブです。

今日は菓子美呆のオープン記念ライブ。昨年末に奈良から長崎に移転して、ようやく記念ライブが企画できました。
2日連続で声をかけていただき、ほんとに有り難い。


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昨日のライブは、短い詩をたんたんと読んでいく静的な雰囲気で、どちらかというと詩にピアノが添えられたのに対し、今日のライブは動的で、詩とピアノが対等です。


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さて、ライブも開演。


1曲目は「きっと分かち合える」。
僕らが最初にここ遊学舎で共演したときに、オープニングを飾った、思い出深い作品です。

2曲目は僕のソロ「粉雪」。

続いて3曲目は「みずよとわに」。
この曲はもともと僕のピアノ・ソロ作品ですが、歌詞付きの歌バージョンもあります。この歌詞を作ってくれたのがのりへいくんです。
今日は歌でなく、その歌詞の朗読でコラボレーションしました。

続いて4曲目は、今回のライブのための書き下ろし作品。
冬から春に移ろう季節に合わせて、「冬から春へ」というテーマで詩を書いて欲しいと彼にお願いしたのです。

MCを挟んで5曲目は、「生の間(せいのはざま)」。
この曲は、2008年10月に長崎県波佐見町のギャラリー「モンネポルト」で開催したイベント「生の間」で生まれた、即興曲。
それに、のりへいくんが詩をつけてくれました。

僕たちは生きるために、他の命を殺して、食べねばならない。
それは、命あるものすべてが背負った罪、業。
それを音と詩にしたものです。
僕が知っている限り、のりへいくんの最も激しい朗読。魂の叫び。

そして彼の新しい詩集から、1作品。


休憩を挟んで後半は、のりへいくんの長編作品「帰郷」。
もうこれで3回目ですが、ほんとうに素敵な作品。
そして、彼の故郷、この長崎で朗読することに、
そしてまさに帰郷した今の彼が朗読することに、
とても意味のある作品。


この2日間のライブを終え、
より完成度を増した彼とのコラボレーションに、ほっとする。


ライブのあとは、美呆が「スイーツ・バイキング」を企画。
たった500円で、おいしいヴィーガン・ケーキ&クッキーが食べ放題.....。


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夜は、小さな宴。
イラストレーターの桑迫賢太郎と、美呆の二人、
最後は、舞ちゃんとクレムも交えて、
外のかまどの火を囲みました。


この世にあまたの表現者がいるなかで、
同じ姿勢で表現に迎える同志がいることを、
僕は幸せに思う。

分野とか、ジャンルとか、そういうのはまったく関係ない。
むしろ演奏家よりも、他の分野の人々のなかに、
想いを共感し、同じ未来に向かって歩いて行ける同志を見つけることができる。

大げさに思えるかもしれないが、
命と引き換えに、ものを生み出している僕にとって、
同じ姿勢で生み出している同志に出会えることは、
人生で最も心強いことの1つであり、
自分と向き合い、孤独と向き合っていても、
そんな相手の存在が、潜在的な安堵感を与えてくれるんだ。



100328_03.jpg(美呆の子「水声(みこえ)」ちゃん。舞ちゃんに抱かれて。)


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