日々のレポート

生命の森展(10)- 7日目・第8公演のライブ・レポート

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プロ10周年記念イベント、「重松壮一郎と生命の森展」。
第7日目。ついに最終日。今日は、昼間の即興演奏 + 夜のクロージングライブ。

最後のクロージングライブ。すべて完全即興で挑みました。
前半はとにかく溢れ出るままに、駆け抜けました。
構成も考えず、どんな演奏にしたいとか、どんな曲にしたいとか一切考えず、
イメージすらせず、溢れ出るままに、流れるままに。
それができるようになったのは、この一週間の成果だったと思います。

後半の最初に、この作品たちのことを音にしたいと思って弾き始めたら、
それが余計な思考だったらしく、演奏に迷いが生じました。
生まれ出てくる音と、した い演奏のイメージとのギャップに苦しんでしまったのだと思います。
どこかでスイッチを切り替えねばともがくなかで、パチっと切り替わる瞬間がありました
(それを打ち上げで話したら、みんなもその瞬間が分かったそう)。

僕を導いたのは「メロディ」でした。
ここでまた、即興演奏におけるメロディの重要性を学んだのでした。
そこから先は、溢れ出るままに、最後までいけたのでした。
前半のように走り抜けるのではなく、
深い奥底から出てくるものを巨大な音像にして ゆくような感じでした。


130923_05.jpgphoto by daiki kawaguchi


無事に終わった「重松壮一郎と生命の森展」。
この10年間の記念と集大成でもあるけれど、
次へ進むための重要な節目であり、通過点であり、
ひとつのスタートラインだったように思います。

今回、即興演奏にこだわったことも、
即興演奏でどこまでいけるか挑戦したかっただけでなく、
即興演奏に未来を感じ、それをこれから追求していきたいと宣言し、
聴く方にも提示したかったのだと思います。

一週間、即興で弾き続けて得たは、自由と解放でした。
弾けば弾くほど、僕はどんどん自由になり、魂が解放されていきました。
すべての引き出しを出し尽くして、限界が来たように思っても、
前に進む意志があれば、また溢れ出てくる。
結果を求めず、どこに辿り着くのかを考えず、
ただこの瞬間を生き、先へ先へと進むこと。
それが即興演奏であり、
僕の音楽家としての生き方にも通づることだと知りました。

それはお金では買えない、誰かから習う訳にもいかない、
ただただ聴いてくださる人の前で、弾き続けることで得られる学びでした。


出品してくれた皆さんの作品は、僕はこうありたいと感じさせてくれるもの、
未来の道しるべのようでした。
賢太郎のピアノの絵のような演奏ができるようになりたい、
日香里の花の絵のように純粋で美しくありたい、
ゆうさんの作品のように自由でありたいと感じました。
すべての作家さんの作品にそう感じました。

スペシャルライブのすべての共演者の皆さんが、
僕の意向〜新しいことに挑戦したい、即興でどこまでできるか挑戦したい〜を、
快く受け入れてくださり、一緒に挑戦してくださいました。

誰一人、反対するかたはいなかったことに、心から感謝すると同時に、
またこれからの10年間も、この皆さんとともに学び、歩んでいけると感じました。


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最後の挨拶のとき、泣いてしまって。
みんなに伝えたいこと、感謝の言葉も、うまく言えず...。

この一週間、搬入から始まり、受付やショップの担当など、
すべてを支えてくださったのは、出品作家・出演者とその家族の皆さん、友人たち。
みんな善意で、快くやってくださいました。

そして、何も言わずとも、ご飯を作ってくれたり、子守を担当してくれ、
イベントと重松家をバックアップしてくれた舞ちゃんとクレム。
そして何よりも、僕が演奏だけに集中できる環境を作ってくれた妻・日香里。
小さな体でがんばった娘つむぎ。
本当に本当にありがとうございました。
みんなが家族のようでした。

お越しくださった皆さん、
支えてくださった皆さん、
応援してくださった皆さん、
出品・出演してくださったアーティストの皆さん、
モンネポルトさん、
こどもたち、
我が妻と娘、

本当にありがとうございました!
これからもどうかよろしくお願いします!


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